北国に合う水中ガーデン
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ガーデニングを水中でも楽しみましょう。
レイアウト
水槽を使ったガーデニングでは、冬期間などによるオフがありません。
また、マンションにお住まいの方で、土いじりを諦めていた方にも、手軽に行えるガーデニングの方法の一つです。


あー!?熱帯魚やってるのね。と言われ
まぁ確かに、熱帯魚もいますが、実はメインは水草なんです。
と、毎回回答します。

すると、
あー、流行っているよね。水草水槽。

たぶんそれも違います。
それは、国内で主流の、ネイチャーアクアリウムというやつで、自然水景を水槽で再現しているやつです。
水草
ということで、本題に至るまでに、結構前置きがかかりますが、毎度のことなので慣れています。
当コーナーの冒頭にも書きましたが、
オランダ発祥のダッチアクアリウムというやつでして、どうやらいつの間にか、国内では皆無になっているらしいです。
ただ、私、編集長は約30年弱も、飽きもせずに続けている訳でして、この感動を少しでも分け与えられればと思っています。
形式としては水槽内を立体的にレイアウトして、多種多様な水草を使って寄せ植えをしていきます。

レイアウト例
大変ですねぇー。面倒でしょ!?
この言葉、真っ先に言われます。そして、必ずというほど聞きます。
でも、もしそうなら、私こんなに長く続けてないですよ。
たぶん、想像でそう思ってしまうのでしょうね。
やり方さえ分かれば、実はそんなに大変でもないし、とても癒されるのですが、先入観からそう思ってしまうらしいです。
実際に、私の指導の元、はじめられた方は、こんなに楽なんですね。と、未だにどんどんと先に進んでいますね。楽しいらしいですよ。
まったく手間いらずではありませんが、維持するのには、簡単に行える方法がありますし、間違ったメンテは、逆効果でもあります。水換えとなると、すべての水を捨てて、砂利を洗ってなどと、水槽内の生き物がすべて死んでしまうような、間違った行為をしてしまう方も多いのです。違いますよ!それ。
グリーンロタラ
比較は良くないですがあえてチェック。
園芸を行っている方が、興味をしめした例が多々あります。そうですよね。これも園芸の一種なので分かります。
どちらが良いとかは、言いませんが、対比できる部分があります。それはあくまでも融け込めるという部分の共通点になりますが。
まず、メインの相手は植物です。土の代わりに砂ということになりますが、砂というより小さな砂利ですね。最近主流のソイルという土を丸めた園芸用の砂は使いません。あと、光は太陽ではなく照明です。そして、肥料も与えます。そして植えます。似てるでしょ。地上の園芸に。

水草のお手入れに関しても、同じ植物。伸びてきたらカットもします。そして差し戻しをします。すぐに根を出しますよ。とり木などもあります。
タイプには、球根のものもありますし、1年草や多年草のものがありますが、多くは多年草です。また、多くの光を好む者もいますし、肥料なしでは、枯れてしまうものもあります。
ちょっと違うのは、かがんで草むしりをすることはありません。水やりもありません。ただし、減った水を足したり、水換えはあります。
水草の種類によって成長の速度も違います。
花?・・・中には咲くものもあります。いえ!8割方咲きます。ただし、照明で咲くのはごくわずか。珍しい光景です。どうしても見たい方は、少数を瓶などに入れて、お外の太陽の下に持って行ってください。
実は、水槽は太陽光はダメなんです。暗い部屋がより良いです。何故なら、コケが多く繁殖してしまうからです。と、まぁ、ざっとですが、こんな感じです。

レイアウト例
費用はどのぐらいかかるのかな?
費用のことは、当コーナーの中に、別途記載していますが、最初は多少水槽などを購入するのにかかりますが、後ほどはそんなに必要としません。
例えば、園芸として花壇を連想してみてください。小さな花壇といっても、意外とコストが必要になります。面積でも考えてみましょう。
水槽はミニ水槽から大型まで様々。ですが、例えば60センチ水槽で考えた場合、横長でレンガ3個分にもなりません。その中での、面積はわずかなもの。
花壇では、パンジーが1株100円に満たないとしても、どのぐらいの数を購入することになりますかね。結構な面積を造っていると思います。
水槽の場合レギュラーサイズの60センチ水槽でも、ダッチアクアリウムの場合20種弱の水草を密植することになります。水草の価格は、高額のものを除けば、1束約400円程ですが、それは1本ではなく5本ほど付いてきます。それを植えていきます。しかもほとんどが多年草になりますので、そこからどんどん増やしていけます。トータルかなり低額でレイアウトは実現していきます。
また、水道料金は週にバケツ1杯ぐらいの水を交換する程度です。それに付随して濾過器のポンプや照明程度の電気料は、1,000円/月額に満たないと思います。詳細は、本編のランニングコストのコーナーを見て下さいね。
もうひとつ、要因となるのが、特に始めたばかりの水槽では、一度に多くの水草を植えることはありません。時間をかけて、慣らしていき少しずつ増やしていきます。というのも、一度に多くの種類を植えた場合、枯れる時も大量の腐敗物が発生することになり、水質悪化の道を辿ります。そのため、試しながら進めて行きます。大体のレイアウトが完成してくると、追加してくるものが、ほとんど無くなるので、消耗品だけになってきます。
たとえば、肥料がそれにあたります。私は砂の中に埋めるタブレットと液体のものを併用しています。1瓶買うと数カ月使えますが、その単位は瓶で1,000円を切ります。タブレットも同じです。あとは、二酸化炭素です。ボンベタイプが一般的です。最近、私の水槽では、拡散筒というタイプから、酵母を発酵させて二酸化炭素を発生させ、それを水槽に融け込ます仕組みにしました。限りなく安く、月額1,000円に満たないです。

ラージリーフハイグロフィラ
長い旅路と成長の果てに得るもの。
ある程度見栄えのするレイアウトになるまでは、最低3カ月程かかります。実際に納得するまでにはおおよそ2年の歳月は要すると思います。ですが、そこで得るものの大きさは計り知れないです。癒されます。
アクアショップで販売されている水草は、とても小さいのです。そのためそこから成長をさせて行かなくてはなりません。そう、多分1本が15センチ程度のものですね。水草そのものの成長は早いものもあります。1日で2.5センチ程伸びるタイプもあります。しかし、水面までは結構な深さ。しかも、植えると砂に刺しますので、刺す部分を差し引きするとかなり短いです。それでも、成長を続けて、水面到達を果たすと、そろそろトリミングかなということで、茎の半分ほどのところでカットします。そのカットした上の部分を再び、砂の中にピンセットで植え直します。これが差し戻しとなります。
差し戻された水草からは、すぐに根を出して、成長を続けます。また、カットされた下の部分は、カットされた付近から、新芽を出して生長をはじめます。それを繰り返していきます。このようにして、時間をかけて、高さを揃えつつ、想像している目標のレイアウトに近づけていきます。
また、中には、どうしても水質に合わなくて融けて、枯れて行くものもあるでしょう。しかし、その中の一部だけが順応して、再び群生を造るものもあります。これが神秘的な部分のひとつでもあります。
面白いのは、水槽内は、年中快晴ということです。人工的に照明を当てて育てている訳ですから、曇りや雨の日はありません。
グリーンロタラ
そうして、その中で泳ぐ魚や、葉の上を歩くエビたちは、花壇で言うところの来訪者に例えれます。例えば野鳥やミツバチなどです。それぞれに役割があり、同居している家族と言えます。さらに風の代わりに濾過器のポンプによる水流があります。ヒラヒラと葉がそよぎます。
そこは家の中にある小さな庭でもあります。400種類程の水草をうまく組み合わせて、造られた水槽は、まさに水中に広がるガーデンと言えるでしょう。
北海道の環境に似た、オランダやドイツの人たちとも気持ちを共感するかもしれません。見事に完成したレイアウトは、そこで留まる事を知らずに、徐々に変化していきます。それは全体が生きているからです。
さあ、あなたも一歩を踏み出しましょう!


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