北国に合う水中ガーデン
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あなたにも出来るダッチの世界。
ダッチアクアリウムの場合、レイアウト等は一度に完成するものではなく、時間をかけて形成していきます。中に棲む、魚やエビたちも生き物ですが、水草も生き物。そして、眼に見えない、微生物も生き物。すべてが上手く、限られた水槽の空間の中で共存することが大切です。
また、水草も成長しますが、市販されている水草は、小さい株で売られているので、そこから大きく育てていきます。
水上葉と水中葉がありますが、知ってますか。
全てとは言いませんが、ほとんどの水草の種は、水中葉(すいちゅうよう)と水上葉(すいじょうよう)があります。これは水位の変動によって沈水したり、水上に露出したり、どちらの状態にも水草が対応して、葉そのものが変化できるようになっているためです。市販のものは、ほとんどが水上葉です。理由としては、水草農家さんが生産性の良さを選択しているからです。水槽内で、育てるには、水中葉になってもらう必要があります。形状とか色が、まるで異なることも多々あるので、これもどのように変化していくのかが楽しめるところです。長い経験を経て、水草の性質を覚えていくことになります。なので、一変に全部という訳にはいかないのが、この辺にあります。

基本は小規模からスタートします。
小規模というと、誤解を招くかもしれませんが、それは水槽のサイズの事を言っている訳ではありません。実は小さい水槽ほど難しいのも、意外と知られていない点です。

冒頭にもありましたが、購入する水草は、たいへん小さなものになります。しかも、ほとんどが水上葉。そのため、素敵なレイアウトを夢見て、ゴージャスな水槽をイメージしてしまいそうですが、最初はとても質素な所からスタートとなる訳です。ある程度のレイアウトになるまで、最低3週間はかかりますし、多分納得のいくレイアウトになるまでは、数年かかるでしょう。そのため、定期的に交換が必要な、最近の便利砂、ソイルはお薦めしません。ダッチに近づけていくために、最初に購入する水草ですが、一度にドカっと購入することもお薦めできません。なぜなら、水質が馴染めなくて、枯れてしまう事も多々あります。その場合、大量に枯れてしまって、水質悪化を招く恐れがあるからです。
地盤から植え込みまで。
小さいサイズの水槽では、水草の丈で調整が効くので、あまり意識しなくても大丈夫ですが、基本的に、底砂(熱帯魚用)を敷くときは、手前が低く、奥に向かうに従って高く敷きます。この時、後々砂が流れて、手前に落ちてくるので、水槽の底に立てるように、土止めの意味で、アクリル板を立てておくと、立体的なレイアウトを行うことができます。しっかりと底を形成しましょう。また、水づくりなどの最初の工程のことは、「ダッチアクアリウム立ち上げまでのプロセス」を参考にしてください。
さて、いよいよ水草の植え込みです。レイアウト的に出来るだけ、同一種を固めていく考えで植えていきます。隣り合う、水草は色や形の違う種類を植えていくと後々美しいレイアウトが出来上がります。適度な長さにステンレス製のハサミでカットして、ピンセットで砂の中に、抜けないように埋め込みます。数日で根を張るので、しっかりと固定されていきます。
完成後を夢見て。そして果てしのない旅。
ダッチアクアリウムを形成していくのは、とても時間のかかる作業となりますが、自身の思い描く全体像に近づけるための、構想図を頭に描き、坦々と作業を続けていきます。ひょっとしたら2年ぐらいは平気でかかってしまうかもしれませんが、思い通りになってくると感無量です。
ところが、こんなこともあり得るのです。というのは、造花ではないので、彼らも彼らの都合の良いように育ちます。時折、予定していた方向と違った、レイアウトに変化していくことがあります。その時は、強制的に自身の思いだけではなく、彼らの望む方向性も汲んであげてください。こうなりたいんだなと、理解するようになります。時には、種同士の縄張り争いもあり、負けた方は枯れてしまうこともあります。その時は、配置転換をしてみてください。適材適所が水槽内でもあるので、その辺りも面白い部分かもしれませんよ。

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